オルガニスト楽屋話

第161話  緑の季節に ---2013.4.27.

新緑の美しい季節になりました。フレッシュな緑から、生き生きとしたエネルギーを感じます。 新しいことを始めるにふさわしい季節、この春から始まる2つ目のお仕事、大田文化の森運営協議会委員を委嘱されました。 昨日は大田区役所本庁舎内、区長室でその任職式でした。

演奏会に出演したり、イヴェントに参加したり、教えたり、、とあちこちを飛び回る日々を過ごしてきましたが、 地元を忘れていないだろうか、、。私がこれまでの活動を通して得たもの、経験したことをもっと身近なところで 生かせないだろうか、何か貢献出来ないだろうか、、こんな思いから生まれていた長い間の希望が実現しました。 (左の写真は我が家の前の緑。)

久しぶりの試験でした。1次審査は作文と書類審査、これには合格したとの連絡をいただき、 2次試験の面接へ。場所は大田区役所本庁舎。立派な建物、そして広い駐車場。面接会場へと。

開始時間まで担当者の職員の方と待つことに。その間に、ふとバッグを覗くと、大変!、、お財布がない、、 家に忘れてきたのです。出掛け前にオルガンを弾いていて、時間がないことに気付きあわてて家を飛び出した私。 よくあることなのですが、今日はいつになく慌てたのか、お財布、、(実は免許書・・)も持たず、来てしまったのです。 1時間以内に終わらないと、駐車場は有料になりお金がなければ駐車場から出られない。 電車賃もない。試験に来てお金を借りる訳にもいかないだろう、、困った〜〜。大切な面接というのに、 そのことが気がかりの試験でした。面接は20分で終わり、駐車場へ急ぐ。何の連絡もないな、と思っていたところ、 1週間後に採用の連絡が入りました。4名がこの日の面接を受け、私一人が採用されたそうです。 (下の写真は、区長室で任職式の模様。)

私が音楽をやってきた意味は何だろう。毎日の練習、演奏、それはとても楽しい時間。美しい音楽、素晴らしい作品、 至福の時です。自分のためばかりではなく、人にも“音楽”の楽しみや喜びを伝えること、分かち合えることではないだろうか。 音楽ばかりでなく、幅広く文化そのものを生活に身近なものにし、生活に密着したものにしたい。オルガンばかりでなく、 広く音楽、文化を括りに、これまでの経験を生かし、私に出来ることをやってみたい。
お年寄りから小さなお子様まで、楽しみ、笑顔が生まれるような企画、イヴェントの提供。 また行きたいね、みんなも誘って行こうよ、、そんな場、企画をつくっていきたいです。

明日の礼拝はバッハのAllein Gott・・BWV664、トリオのコラール。と言ってもオルガニストにしかわからないでしょう、、、 難曲です、奏楽に弾きます。来月のサントリー公演はじめ、これからのコンサートのために今練習している曲は 約30曲、演奏会に備える日々はまるで選手生活のよう。今はコンサートの予定上バロックの曲を沢山練習していますが、 6月にオケ中で弾くフォーレの「レクイエム」を弾くとロマン派の美しさにも心奪われます。音楽って素敵、 音楽って楽しい、音楽って素晴らしい、演奏活動プラス、様々な活動から多くの人に伝えていきたい。 私に出来ることを少しずつコツコツと。

新しい緑の季節に、新しいスタートです。


Index