オルガニスト楽屋話

第241話  Happy New Year 2022!! ---2022.1.1.

新年、明けましておめでとうございます。皆様は、どんな新しい年をお迎えでしょうか。 元旦の東京は気温も低く寒い朝でしたが、澄み切った空気の中、我が家のリビングから、富士山がくっきり鮮明に、 新しい年の幕開けにふさわしい朝でした。

昨年12月26日、教会では歳晩礼拝と言いますが、1年最後の礼拝で、J.S.バッハの "Nun freut euch, lieben Christen gemein" 「 いまぞ喜べ、愛するキリスト者の仲間たち」BWV734、 クリスマスの喜びに満ち溢れた気持ちを表した曲で、クリスマス後に演奏するのにふさわしいこの曲を弾きました。ブゾーニ編曲版もあり、ピアニストも技巧的なこの曲を 物凄く速いテンポで演奏しています。この曲を弾き終え、新年へとGuten Rutsch。Rutschはドイツ語で「滑る」、新年へと気分良く滑り込みました。 もしご興味おありでしたら、大森めぐみ教会のサイト、YouTube  12月26日歳晩礼拝 2021.12.26 - 4'40"あたりから、 お聴きいただけます。

クリスマスはオルガニストにとって繁忙期(笑)、元旦になった今日、クリスマスや新年の挨拶が世界各地から届いてきます。みな同業者、ほっと一息なのでしょう。私も その返事に追われます。そして、仕事ではなく、オフの時間、リゾート地での友人、マウイ島の私の友人(詳しくはメッセージ第199話の下の方の写真の人)、 予定していた旅もキャンセルしたし、連絡もとっていない、果たして元気かな、と ショートメッセージを送ると、即刻に返信。彼が住むビーチのライブ映像、動画まで送ってきてくれた、世界は近い、でもいつ行けるかわからない地に思いを寄せる私。

例年、「12月は忙しい」と構える私とって日常的になっているのが、プチ大掃除。年末の大掃除にまとまった時間がとれないので、気付いたところを、気付いた時にプチ大掃除を する、12月に大々的な大掃除をしなくてもすむ、これが私的な長年の間に習慣となってしまった年末です。
ただひとつ、昨年は(と言っても数日前ですが)年末に楽譜の棚の整理をしました。時代順で作曲ごと、バロックから現代作品と、並んでいますが、主にバッハのところ、自由な形式の作品(プレリュードとフーガなど)と コラール作品群を分けて置くように整理しました。というのも、全集の分厚い楽譜を常日頃の練習や演奏会に持ち歩くのは重いので、ほとんどの曲、曲ごとにコピーし製本しています。ですから膨大な数の譜面 があるわけで、さあ、「弾きたい曲」「必要な曲」「弾かなければならない曲」を探し出す時、これが毎回大変なのです。ですので綺麗に分けました。そしてアドヴェントとクリスマスの曲は赤いファイルにまとめて。

それから、新しい年(正確にはクリスマスから)、始めたことがあります。それは教会歴順に、演奏レパートリーの曲目を入力し、データにして保存すること。こうしておけば、毎年、 礼拝で何を弾こうか、と楽譜をひっくり返す騒ぎをして探さなくてもすみます。もちろん、演奏会のレパートリーとしても使えますし、 オルガニストとして、生涯の糧になると、継続していくつもりです。

さて、話は変わり、お正月と言えばおせち料理ですが、以前(かなり昔ですが、、)お料理教室で習いましたし、作っていたこともあります。今は、、日本的なおせち料理に拘らず、美味しいものを美味しい飲み物(笑)と 一緒にいただく、のが我が家。もちろん作ってくださるのは大歓迎ですが、基本、その日に開けるシャンパンやワインに合わせて、 お料理を考える、拘らずに美味しいものをいただくのが我が家のお正月になっています。

今年の年賀状は上の写真。毎年、訪れた街、弾いたオルガンなどの写真を載せていますが、コロナ禍で2年、絵画になっています。今年はどんな年になるでしょう、 海外への行き来はまだしばらく無理そう、でも音楽と共に希望に満ちた年にしていきたいです、それは自分の生き方次第だと思っています。

クリスマスにはクリスマスの曲を弾いてきましたが、新年にも新年を祝う、新しい年を迎えるに相応しい曲があります。 またバッハになりますが、In dir ist Freude 「汝のうちに喜びあり」BWV615、ペダルに何度も同じパッセージが繰り返され、喜びに満ちたファンファーレのような曲ですが、 こんな曲を弾きながら、私は新しい年の幕開けを過ごしています。そうです、元旦からオルガン弾いています。 今年も音楽に寄せて良きメッセージを届けていきたいと思っています。皆様方にとっても、 喜びに満ちた明るい年となりますようお祈り致します。今年もどうぞよろしくお願い致します。






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