オルガニスト楽屋話

第61話 2003年もオルガンの響きに夢をのせて ---2003.1.1.

明けましておめでとうございます。新しい年を、いかがお迎えでしょうか。私は12月のクリスマス、第九、 そして大晦日のジルヴェスターコンサートまでのスケジュールを無事終えて、 ほっと一息つきながら新年を迎えています。ツリーと港の夜景が美しく印象的だった長崎でのクリスマスコンサートは、 とてもハートフルな演奏会でした。日本フィルの第九公演では、バッハの「トッカータとフーガ」を、サントリーホール、 東京芸術劇場、横浜みなとみらいホールで2公演ずつ、全部で6回弾きました。同じ曲と 言っても、機械のようには動けません。楽器が変れば、演奏も自然と違ってきます。連日本番が続く中、体調と精神状態を 常にベストな状態に保つのは予想以上に大変でした。しかし、日本フィル、小林研一郎先生の人気は物凄いもので、完売続き。 満席のホールで、大勢の方にオルガンを聴いていただけたことは、喜びでした。

12月は何かとせわしく、また気候も寒くなり、体調を崩しがち。そんな季節にどっと仕事が押し寄せてくる私とって、 毎年のことですが、この時期を乗り切れるかが最大の課題です。「演奏会」のプレッシャー半分、 「元気でいられるか」のプレッシャー半分、といった感じです。今回は最近お気に入りの、カスピ海ヨーグルトと ローズヒップティ、そして水泳のお陰でしょうか、元気にこなすことができました。

新しい年を迎え、いつも持ち歩いている手帳のダイアリーも新しくなりました。 一日の欄が大きい週単位の方が沢山の書き込みができ、便利ですが、 ページをめくると突然演奏会の予定・・・これでは準備も間に合わず、 あわててしまいます。ですから、先の予定が見渡せる、1ヶ月が見開きのダイアリーが気に入っています。 これからこのダイアリーにどんなことが埋まっていくのでしょう。

今年は、1月19日サントリーホールでの小林研一郎指揮、日フィルとの サン・サーンスから始まります。「2003年もオルガンの響きに夢をのせて」 ・・この演奏会のチラシからですが、なんて素敵なメッセージなのでしょう。 皆様にとっても、また私とっても、オルガンに夢をのせて、素敵な 2003年にしたいものです。多くの方のご来場をお待ちしています。

世の中、明るいニュースばかりではありませんが、こういう時こそ、私はゆっくり、そしてじっくりと 取り組んでいきたいなと思っています。与えられた演奏の機会、また演奏会を企画する機会を通して、 勉強し、また勉強させられていますが、今年もひとつひとつを大切に、全力投球で。 新しいレパートリーも開拓していきたいと、意欲に燃えています。 昨年に引き続き、いずみホールでの企画にも力が入ります。

さて2003年の私の年賀状ですが、今回は2種類つくりました。夏にグラナダで撮ったオルガンの写真のもの(右上)と、 2002年の私の思い出のショットを集めたもの(右)です。仕事用とプライベートと分けた訳ではなく、 お送りする方によって選びました。

昨年一年の疲れを癒しに、そして自分にお疲れ様と、明日から沖縄、石垣島へ出かけます。 暖かい南の島で少しのんびりして、心機一転、新しい年、2003年をスタートさせたいと思っています。みなさまにとっても どうぞ良いお年でありますように!




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