オルガニスト楽屋話

第95話  飛行機通勤20年 ---2008.7.17.

週に1回神戸女学院大学でオルガンを教えるため、日帰りで関西へかよっています。朝、車を運転して羽田へ。 車は帰りの到着フロアから歩いてすぐの所にとめます。45分のフライト、原稿を書いたり、資料を 読んだり、時には自分がどこにいるかわからないほど深い眠りにつくことも。 座席は到着後すぐに降りることが出来るように扉から一番近く、前が広い座席をネットで予約、 伊丹空港には時間で予約したタクシーが待っていて約20分で大学に到着。 空港内の近道や便利な駐車位置、いろいろな裏技あります。それも2年位経つと多くの人に知られるようになるものですね。

こうして通うこと、早いもので20年になりました。講師公募のオーディションの時は応募規定の年齢に達して なく、未熟なスタートでしたが、たくさんのお弟子さんがとの出会いがあり、ともに学びながら過ごしてきた あっと言う間の20年でした。

先日はドイツStuttgart音楽大学のラウクヴィク教授をお迎えしての公開講座。大学院生、卒業生の中から3名(左の写真の 川勝さん、片桐さん、早野さん)がレッスンを受け、 私はその通訳をしました。オルガンは狭いバルコニーにあるので、講堂の正面にスクリーンを立て映し出すことに。 こうした設営や楽譜のコピーなど卒業生達が進んで協力してくれるのは本当に嬉しくありがたいことで、 20年の年月の蓄積を感じました。

ドイツ語でのレッスン、留学時代にタイムスリップしたような。音楽や作品へのまた違ったアプローチを 知るのは私にとっても興味深いこと。楽しく有意義な時間でした。私がドイツで得てきたことを、今こうして 学生達に伝授できることにも喜びを感じるのでした。

ある日のこと、東京は大雨、嵐。飛行機は1時間遅れでゲートを離れたものの、滑走路まで進んだところで天候はさらに悪化し 機内で待つこと3時間!まだ東京です。降りたくても降りれない、、。その日は教員会議の予定。 伊丹には着いたものの、帰りの飛行機の便まで30分しかない〜、 航空会社に電話すると時間の変更できないチケットは変えられません〜と。そんな〜〜。 結局、帰りの便もダイヤはめちゃくちゃで予定の飛行機には乗れることに。

留守がちの我が家、宅配便などはマンション管理センターに預けてもらっていますが、 どうしても「手渡し」でなくてはならない配達物があるというのです。全日空から。 きっとカレンダーか何かだろうとしばらく放っておき、数日後受け取ってみると、なんと全日空の 10万円の商品券!わっ!これでまた旅ができる!何でも当選したというのですが、何に応募したかも覚えていない私。 こんなラッキーなこともあったり、また いろんなハプニングもありましたが、あっと言う間の20年、そして楽しい20年でした。


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