オルガニスト楽屋話

第97話  スローライフ願望・・まさかの怪我! ---2008.10.19.

またスピード違反。横に乗っていた母は「高いお墓参りになったわね」と。父のお墓参りの 帰り、信号待ちをしていて信号が青に変わったのですっと走り出すと、いきなり「止まれ」の旗を持ったお巡りさんが車の前に〜! 普通のスピードでしたが、20キロオーバーだと。罰金1万5000円〜。確かに早く帰って 演奏会の準備をしたいという気持ちにかられていたから、、、まあ仕方ないか。

日頃、いつも急ぎ、動き&走り回っている私。やりたいことがある、やらなくてはいけないことがある、忙しい、用事は早く片付けたい、 そう思うとこうしたペースになってしまうのです。2つのことを同時進行、これは日常茶飯事、とにかくバタバタした毎日。 マーケットのお魚屋さんにおろしを頼み、買い物へ。あっと言う間に買い物カゴいっぱいにして 帰ってくる私を見て、魚屋さんのおじさんはいつも「早いね!」と。とにかく何をやってもテンポが速い、私の性格でしょうか。

キッチンで片手に桃を持ち、もう片方の手で小さな包丁を取ろうとしたら、その横にあった大きな包丁 (我が家で一番切れる・・)が私の足の甲の上に落ちてきた。痛〜〜い!一瞬の出来事でした。切り傷は小さく バンドエイドを張ったらすぐに出血もおさまり、たいしたことはないと思っていました。数日後、傷も治ったので、軽くトレーニングをして プールへ。泳いだらどうも感覚がいつもと違い、翌日念のため整形外科へ。 レントゲンの結果、骨には異常なし。ところがお医者様は下がった親指を見て、「親指を上げてみてください」と。 力が入らない、上がらない〜。「お気の毒ですが、健が切れています。 入院、手術ですね。6週間ギブスをつけていただかないと。難しい場所なのでそれでも治るかどうかは、、」その瞬間、目の前が真っ白に〜〜〜 私は診察室で気を失いました〜。過換気症候群、初めて経験しました。タンカーが来て、ベッドに 寝かされ、1時間ほど横になっていると意識がゆっくり回復。

「手術は毎週水曜日です、日程を決めましょう。」「・・・・」水曜日は大学の日、飛行機も1ヶ月以上先まで予約済みだし、 それよりも3日後には名古屋で演奏会、そしてクリスマスまで予定はびっしり、6週間ギブス〜そんな、絶対無理!何を押しても このスケジュールは変えられない!親指が下がっていても命には別条ないし、とにかく手術、ギブスからは逃れないと! そう思った私は、家族に相談しないと決められない、と適当なことを言って 診察室からまずは外へ飛び出したのです。どうしよう〜〜

そうだ!その時思い出したのが、以前アキレス腱を切った時、治していただいた“治療院やすらぎ”。 院長の国澤先生はスポーツトレーナーとしても活躍されている体のケア専門治療師の先生。 何とか手術をしないで治したいと泣きついた。3日後の名古屋のコンサートはテーピングで演奏できるように。 幸い親指の感覚がないだけで、痛みはなかったので、演奏や教えるお仕事、もちろん練習もいつもどおりこなせ、 毎日通院治療すること約3週間。治療院の先生方の熱心な施術と治療で健が回復し、自然の治癒力も出てきて、 親指に感覚が戻り、力が入るまでに回復!!

あわただしく過ごしていた日々に反省、起こるべくして起こったような事故でした。少しペースダウンしたら! と言い聞かされているような気さえ。これからはスローライフがいいかも。




(追記) 10月23日、今日はFM横浜のラジオ番組「Classy Museum」の収録(放送は11月1日(土)午後9時〜9時半)。 パーソナリティを務めるマリンバ奏者の三村奈々恵さんと。 お見舞いメールなど、ありがとうございます。お蔭様でこの通り、元気にお仕事してます〜!


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