オルガニスト楽屋話

第145話  残暑お見舞い ---2012.8.21.

お暑い夏、いかがお過ごしですか。夏生まれのせいか、太陽が好きなせいか、私は暑い夏も好きです。 オルガン練習の後はプールに入り、クーリング・ダウン。I love water〜〜1年中泳いでますが、 暑い季節の“水”は特に心地良いです。毎日のスケジュールに合わせ3ヶ所のスポーツクラブで泳いでいますが、 楽譜と水着を車に載せ、練習帰りにプールに直行することもしばしば。また仕事に疲れると、 家から直近のプールでリフレッシュ。

オリンピック、若さとエネルギーを燃やしている選手達の姿は輝いて素敵でしたね。競泳の数日間は早朝起床、 ヨーロッパ・タイムの生活の日が続きました。金、銅メダル獲得!感動と勇気を与えてくれました。 沢山の時間を練習に費やし、目標に向かい自分の情熱、精神、忍耐、体力、全てをかけている選手の姿、、 演奏家にも似ているところがあるせいか、共感を持ちます。

週末には花火大会、実家から歩いて5分、年々盛大になります。涼しい川風に吹かれながら、真夏の夜空に天高く広がる光の饗宴、 その美しさに思わず歓声! 和太鼓のような響きも好きです。光と音が繰り広げる瞬間芸術。 日本の“美”ですね、日本の花火は本当に美しいです。 海外でも花火を見ていますが、日本のように繊細であり迫力があり、 また趣向がこらされた花火はないです。日本の夏を満喫。

秋に向け2つの欧州旅行を控え、2つの旅の準備が同時進行。情報をプリントアウトした書類、 資料などが机の上にどっさり、そして現地の教会や関係者とのメールのやりとりに追われています。 とりわけ10月のドイツ音楽ツアーは私だけの旅でないので、旅の計画、準備も念入りです。 ツアー申し込み締め切りは今月末ですが、これまで17名の参加ご希望をいただき準備は進んでいます。

明朝、ポーランドとドイツへ旅立ちます。クラコフ、ヴロツワフとポーランドへ3年続きとなるのですが、 今年はカトヴィチェという南ポーランドの街の大聖堂で開催される「]ZFestiwal Muzyka Organowa w Katedrze」 (第17回大聖堂でのオルガン音楽祭)で今度の日曜日の夜に演奏です。

クラコフやヴロツワフより大きな街ですが、観光都市でないので案内書に情報がありまぜん。 見知らぬ地もGoogle mapの地図と航空写真のお陰で、演奏するカテドラルと宿舎の位置などは知ることが出来ます。 東京との気温差が10度以上、秋冬物の衣類など見るのも暑苦しいのですが、クローゼットから引っ張り出し、 コーディネートを考えセーター、ジャケットを選び、嵩張らないので旅行用に買っておいたユニクロの ダウンも持参することに。楽譜、オルガンシューズ、衣装のほかに、忘れてはならないのがPCのデータ。 モバイルPCに新しいデータを移し、旅先での仕事連絡に答えられるように。

演奏会後はドイツへ、カトヴィチェからハンブルクまで飛行機の直行便がなく、列車で10時間半。 南ドイツへはしばしば行きますが、なかなか北ドイツへ行く機会がなく、今回は 北ドイツにしばらく滞在し、歴史的なオルガンを見聞してくるのが目的です。 その後鉄道で南下し、南ドイツにも少し滞在し、ミュンヘンから帰国する予定です。

DB(ドイチェ・バーン)、ドイツ国鉄のチケットをネットで購入。割引料金で買え、駅で並ぶ必要もなく、 しかも改札のないヨーロッパの駅、オンライン・チケットを持っていればそのまま列車に乗れば良いのですから楽。 ドイツですね、事細かに注意事項が書かれ、また座席の希望も、窓側、通路側、携帯電話OKのエリア、 静かなエリア、希望にチェックを入れるように。 列車によっては約半額。2等の価格で1等が買える区間も。印刷したチケットは忘れないようにしないと! ポーランドの列車はオンライン・チケットはなく郵送のみ、、それでは間に合わない。ポーランドからドイツ入国の列車は、2区間に分け、 ドイツ国内分だけ購入。ポーランド国内分は現地調達。さあ、果たして上手く乗れるでしょうか。

秋の旅ではドレスデンのゼンパーオーパー(ドレスデン州立歌劇場)でオペラも鑑賞しますが、オペラのチケットもネットで 座席表から席を選び、これもオンライン・チケット。代理店を通すより安価で良い席が買えるので、 ツアーの皆様のチケットも私が購入することに。1枚1枚プリントアウトしこれが皆様のチケットになるわけですから貴重品です。

旅を前に仕事の連絡、仕上げなくてはいけない原稿もありバタバタ、オルガン練習もしなくてはならない。 そして旅に出る前になると不思議と片付けないと!という気が起き、 家中の大掃除が始まる。毎回のことですが、旅前は大忙し。

こうした準備も全て完了。どんな旅が待っているでしょう、どんな出会いがあるでしょう、 楽しみあり、心配ありですが、帰国しましたらまたご報告します。皆様も残りの夏をお楽しみください。


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